カメの寿命について考えてみる
カメは長生きする生き物で、昔から長寿の縁起物としてあつかわれています。(万年は生きませんが・・)
一般的に犬やネコ、ハムスターなどと比べても事実ですしゾウガメのように200年生きるカメも中にはいます。
そんな中、爬虫類関係のライターである、富水明 氏が著書であるミズガメ大百科で興味深いことを書いてみえる。
「カメはそれなりに丈夫な故に、ある種ゆっくりと死んでいく生き物なのだ」と。
私は全面的に賛同はしませんが、ある意味真実なのかもしれないとも思います。
野生下でのカメの寿命は20年前後と言われますが、飼育下ではカメの平均寿命って何年くらいなのか?
信頼できる統計などありませんし、今後もそのようなデータは出てこないと思います。
量販店などで粗末に扱われるミドリガメやクサガメなどを見ると安価であることも手伝い本来の寿命をまっとうできるカメが一体、何匹いるのか?と考えた場合に私は希望的な思いになれません。
もちろん、大部分の飼育者さんは大切にカメを育ててみえるでしょうし最近では20年、30年と生きた(現在進行形)カメの話や紹介記事なども目に入ります。
一握りの無知な飼育者さんを除けば、多くのカメが大切に「それなりの」環境で飼われている。
ただ、ここで私が疑問に感じるのは「それなり」と言う言葉。
私も自分が出来る「それなり」の環境を用意しカメを飼育しています。
ですが私の「それなりの環境」にカメが満足していてくれるのか?は分かりません。
多くの皆さんも「それなり」に器具に予算をかけたり手間をかけてみえる。
私がここで言う「それなり」とは「出来る限り」と言う言葉に置き換えても良いでしょう。
しかし本来なら広大な川や湖に生息し、自然の中で自由に活動しているカメを狭い飼育容器に閉じ込めている。
厳しい自然に耐え、外敵などの脅威はないと言う点で富水氏は「適切な環境にすればむしろ飼育下の方が長寿になる」と書いてみえます。
私も、そう思います。
でも、でも・・温度管理、水質、エサ等、飼育する種類に合わせ(これも本当に正しいのかは不明な種も多い)適切な環境にするよう努力してみても果たしてそれが本当に適切なのか?・・・判断することは非常に難しい。
私は答えの見えないまま日々、カメの飼育をしているのが現状です。(^^;
カメに人間並みの知能があれば「狭いところで行動を束縛されエサだけはもらえるものの美味しくないし太るし気が狂うわ!」などと言われるかもしれませんね。
生き物を飼うのは難しいです。(カメは意思表示が乏しいですから余計に気になる)
私は毎日カメを見て「癒される」のですが、はたしてカメは何を思っているのかな?
だったら難しく考えずに飼うなよ!・・・と、言われればそれまでなのですが・・
たとえ何十年カメが生きようが死んでしまった時には飼育者である私の責任である・・と思う。
全面的に命をあずかる立場が飼い主ですから・・・。
ワニガメやゾウガメは人間よりも長寿ですね。
これらのカメを飼育することに私は反対こそしませんが、安易に飼える種類ではないと思います。
我が家のミシシッピニオイガメと言う種では52年生きたと言う記録が残っています。
我が家のは現在8年を経過しようかと言うところで、私は40歳をこえています。
カメの寿命を考えると色々考えさせられますネ。。(私事ですが昨日、父を亡くしたこともあるので・・・)
2008.11.25