ミシシッピニオイガメ・あなたは冬眠派?加温飼育派?(繁殖させて大丈夫?)
さて、今回は少し意見が分かれそうな話題です^^
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壁紙にはミドリガメを使用してみましたが、これは特に意味はありません・・と言うか少しだけ含みを持たせるつもりですが・・^^; 私の所のミシシッピニオイガメは2001年の1月に来て以来、8年間加温飼育しています。 これは、単に私の飼育スキルが低いので冬眠に失敗するおそれがある事が一つ。 もう一つは、繁殖を目的にしていないと言うのも理由。 でも、もっと大きな理由があるんですよね。 手持ちの飼育書に、こんなコラムがありました。 冬眠の必要性 飼育下のカメは野生とは異なる環境に置かれ、体内ホルモンの分泌、1日のバイオリズム、年間における周期性等、あらゆる面で野生下個体との差異が生じる。 屋外飼育で温度、湿度、日照等の人為的なコントロールを行っていない場合に限り冬眠を勧める。 屋内飼育の場合、繁殖を目的としないなら冬眠には賛成しない。 前述したような差異から冬眠が大きな負担になる事もあるから。 菅野宏文:著書 これ、著者の言葉を借りるまでもなく普通に考えれば分かりますよね? 例えば、9年目の我が家のカメが冬場に脱走したとします。 多分、生きては行けないでしょう。 本格的に飼育に取り組む熱心な方はともかく、私のような単純に「ゆる〜い感じでカメ飼ってます」的な大方の人間は、「冬眠させるべき」的な真似しちゃダメですよ^^; 何事も経験とスキルです、生き物飼育なら特に。 (知識は勉強すればもてるから) 「で、あるべき」と言う風潮は当然ですから私も認めます。 カメにとっては自然下同様に育てるのが「カメのため」に良いのは事実だと思うから。 冬眠する種は冬眠させるのが種のために良いのです。 ただ、カメは何のために飼ってるの?・・ 「愛玩ペット」ですよ、人間の大切な。。 何時も身近に置きたい。 「人間のため」にネ^^ 私は後者を選びます。 理由は「カメは疲れた時、癒してくれる」から。 接する時間が長ければ、それだけ愛情もわきますし。 カメにとっては良い飼い主とは言えませんネ〜^^; 貴方はどちらでしょうか? 別に冬眠させる事に反対してるワケじゃなく、私のような素人には難しいと言うのが本音でもあります。 冬眠失敗で死なせてしまったら後悔しきれないですよ。 ![]() もう一つ・・・・少し辛口です^^; 冬眠と繁殖には密接な関係があり、冬眠明けの個体は繁殖し易いと言われています。 初心者向けの飼育本などでも繁殖の方法が解説されていたりもします。 (私的には、「カメをふやそう!」などと安易に書くのは少々無責任だと思う) そりゃあ、子ガメは可愛いですよネ。 でも増やす、その前に考えて欲しい。 繁殖行動ってカメ同士で、けっこう危険がともなうんですよ。 繁殖させて子ガメが産まれたら誰が世話していくの? ミドリガメでもニオイガメでも基本は単独飼育ですよ。 あてもなく増やしちゃって本当にダイジョウブなの? ちなみに犬や猫は「避妊手術」をする飼い主さんがけっこう多いですね。 カメは一般的に犬・猫よりも長生きしますよ。 私自身、ホームページのネタとして「繁殖」を試みるのは面白いとは思いますが不特定多数の方から見てもらっている事を考えると自分を含む一般のカメ飼育者さんへ安易に繁殖を薦めることは出来ないと言うのが本音です。 (単にカメを飼育する上でのモラル・考え方の問題で、繁殖させる事がスキル面でスゴイと言うのは素直に認めますし、私にはそのスキルが無いのでしょう^^;) 飼育書しかり、専門書(はブリーダーさんも多くみえるので批判しません)を読み単純に「よし、繁殖にチャレンジするぞ!」・・と行動に移す前に一度考えてください。 しっかり自分で世話が出来るのか?、出来ないなら引き取り手はいるのか?・・・ 個人での売買は出来ませんし、飼えないから逃がすなんてのは絶対ダメ! ♀の成体なら大きくなれば、その多くが産卵はしますが有精卵が出てきた瞬間からタマゴ(命)は貴方の手に委ねられるワケですヨ。 しょせんカメだから「何とかなる」・・・なの? 誤解の無いように・・・ これは、あくまで一般の飼い主さん向けに書いています。 専門職・研究的な種の保存、流通業者さん、ブリーダーさん等、本格的に繁殖に取り組む方を批判してるわけではありませんので、その点は御理解ください。。 生命誕生の瞬間・・素晴しいと思います。 でも・・1匹のカメ(命)との付き合いは犬・猫以上に、とても長くなりますから。 (カメの寿命を考えれば人間の子育て以上に長くなるかも・・苦笑) 私自身は2児の父であり、子育ての大変さを実感してる事も影響してます^^ 同時に、環境省が定める動物愛護管理法の「飼い主の方へ」・「守って欲しい5か条」の3個目。 「むやみに繁殖させないようにしましょう」に基本同意しています。(法は遵守) 動物にかけられる手間、時間、空間には限りがあります。きちんと管理できる数を超えないようにしましょう。 また、生まれる命に責任が持てないのであれば、不妊去勢手術などの繁殖制限措置を行いましょう。 増やすことに反対はしません。(繁殖行為は生き物の本能です) ただ、上記の事・・・飼育設備(飼育空間・器具)飼育ランニングコスト(電気・水道代)、管理にかけられる時間・手間が維持できるのか? これは人間も同じ^^; 一人より二人の方が大変ですよ・・我が家の場合ですが^^; 増して、知能の高い人間ですら幼児虐待とか「子育て放棄」などが社会的な問題として取り上げられる昨今です。 まぁ、人間の「赤ちゃん」ほどカメの幼体は手間がかからないと思います。 ですが、自分の子じゃ無いぶん、愛情への一抹の不安が頭をよぎりますネ^^; カメだから飼育の手間を省いて良いワケでも無い。(命は命) 室外、広いスペースで自然下に近い状態で飼育する?ならカメの本能に委ねても良いでしょう。 勝手に増えたり減ったり・・この場合、飼育者が入る余地は無いのですが・・ 結論。 よ〜く、考えてからチャレンジしましょう^^ |
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